河本の実験室

河本が作ったものを紹介するブログです。こっち(https://kawalabo.blogspot.com/)から移転してきました。ポートフォリオ: http://俺.jp

2020年に作ったもの13選

今年も仕事の外で沢山作りました。気に入ってるものや話題になったものを少しまとめます。大体が「話題になったけどその後放ったらかしにしちゃいました」で終わってます。ごめんなさい頑張ります。

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2019年のまとめ 

2015年のまとめ

2014年のまとめ

2013年のまとめ

Unity少し覚えた

ずっと覚えるつもりだったUnityをようやく少し覚えました。おかげで今まで面倒だったARのアイディアを沢山実現できました:

1. 置き場所から家具を選べるAR

3月に作った「既存のアプリみたいに家具を選んでから置けるか確かめるのではなくて、置き場所を決めてから入る家具を見つけるほうがいいよね」という提案です。沢山共感の声をいただき、色々記事にもしてもらいました。

実際にこれを使ってうちは庭の机とキッチンのゴミ箱を買いました。購入フローの完成度高めたり、家具販売サイト等にお話に行くのが面倒で放ったらかしにしちゃいました。

これで既製品の家具を買うだけではなく、部屋にピッタリな家具を自動生成してEMARFとかで発注できたらいいなーとか思ってます。

2. 屋内日時計

部屋の中にいても「外っぽさ」を楽しめる日時計。デバイスと太陽の位置関係から「正しい」影を計算しています。こういうちょっとしたアイディアをすぐ実現できるのもUnity素晴らしいですね。

「外出りゃいいじゃん」とか誰も言わないの優しいなと思いました。作ったときの気持ちは「tempescope」の時と少し似ていて、コロナとかを理由に引きこもらないといけないときは、部屋の空間を異世界化させるデバイスを作りたくなるんですね。

スマホそのままだと少し「表示させてる感」があるので、石の筐体にディスプレイを埋め込んで本物感を出そう、とか思ってるうちに放ったらかしにしてしまいました。

3. 縮尺の正しい太陽系AR

子供が宇宙好きなんですが、太陽や地球の距離感がいまいちピンと来てない感じだったので作ってみました。

沢山話題にしていただいたので直ぐにリリースしようと思ってたんですが、歩いてる途中で位置をロストするバグを直すのが面倒で放ったらかしにしてしまいました。(数キロ歩いたあとこれが発生すると発狂するよ。)来年こそリリースします。

ずっと家にいた

今年は(会社の遠くに引っ越したこともあり)ほぼ一年間在宅勤務してました。そのせいか、働き方を楽しくするものを色々作りました:

4. 乗り過ごし検索

「このまま会社で降りずに電車に乗り続けたらどうなるんだろう」を検索できるサービス「乗り過ごし検索」。正月に作りました。絶対本業で作らなそうな機能なので、作ってて楽しかった。まさかこの数カ月後に通勤の概念自体が消えることになるとは思いもよりませんでした。

5. ずっと祝日カレンダー

自分が平日だと思っている日に(海外にいる)同僚が祝日を満喫していることが妙に面白く感じ始めて作りました。一緒に働いている人たちが祝日だと、自分は休みじゃないのに少し自分も休み気分になるんですよね。そこで全世界の祝日を集めて毎日休みな気持ちになれるカレンダーを作ってみよう、と思ったのがこちらです。

試作して意気揚々とツイートしたら、過去に川村真司さんがほぼ同じコンセプトのカレンダーを(2010年に!)作成されていることを知りました。謝りに伺ったら「全然いいよ、一緒につくろうよ」(意訳)ということを言っていただき、川村さんと宗佳広さんと一緒に販売開始しました。おかげで自分一人では不可能なハイクオリティのデザインにしていただき、去年分は完売、2021年分はこちらで大好評販売しています:

kenkawakenkenke.stores.jp

6. ハンドソープを出すと(WHO推奨)30秒音楽が鳴るソープスタンド

コロナ時代に合わせて、手洗いを啓蒙しつつ(この頃は休校で家に居る)子どもたちにハンダ付けを体験してもらおうと考えて、こういうキットを作りました:

7. ずっとカメラ目線になる顔フィルタ

一年間仕事仲間に合わずにWeb会議だけで仕事をしていると、段々「自分」=「相手のディスプレイに映る何か」という感覚になってくるんですね。そこで、自分の見え方をいじることで、自分自身を変えるよりも簡単に自己実現ができてしまうのではないか、と思って色々作りました。例えば、プレゼンのときにカメラを見る練習するよりも、画像変換でカメラを見ているようにしたほうが手っ取り早いんですよね。キモいので一日で使うのやめたけど。

この考えを突き詰めると、例えば毎日1%ずつ自分の顔にキアヌ・リーブスを混ぜていったら、一年後はチームにキアヌ・リーブス似のTLとして認識してもらえるんじゃないか、とか考えてます。来年チャレンジします。

音で遊んだ

なんか急に、音の可視化にはまった夏でした。

8. 音の速さが見えるデバイス

ありそうで(知ってる限り)無かった、音の速さを可視化するデバイスです。大科学実験で人間がやっていたことをデバイス化した感じですね。単純にマイクとLEDがくっついた基盤で、遠くまで並べると自分の出した音が広がっている様子が見えます。

子供もパチパチ手を叩いて楽しそうでした。学校の先生とかから「授業で使いたい」という声を沢山いただいたので、販売できないか相談中です。使ってみたいというかたは是非ご連絡ください。 

余談ですが、これ夜の公園に置いていると、近くで虫がリンリン鳴るとそこだけ光ってキレイなんです。そういう展示もみてみたいですね。

9. 姿の見えないセミを見つけられるアプリ

こういう音の可視化もしてました。敢えて複数スピーカーで音源推定するのではなく、指向性マイクを使ってスキャンしながら音源推定するという人力音源推定アプリです。

レーザーカッター買った

出社できている頃は会社のレーザーカッターを使っていたのですが、100%在宅になったため家庭用レーザーカッター を買いました。おかげで気軽に家で色々切れるようになり、ちょっとした試作が捗ります。

10. ネタバレおにぎり

例えばこんな「海苔でおにぎりのネタをバラしたい」みたいなちょっとしたアイディアをすぐに試作できるんですね。いつかプリンターのように一家に一台レーザーカッターと3Dプリンターがある時代が来るといいですね。ちなみに何故か海外でも話題になりました。おにぎり好きなんですかね。

11. 壁掛け夜景

現物みないと良さが全く伝わらない、「壁掛けできる夜景」です。レーザーカッターで黒い紙に目に見えないぐらいの小さい穴を開けて、透過した光で浮遊感のある夜の地球が表現できます。沢山人に見せたいのに、コロナのせいで家族しか見せられてない・・

12. 勝手にレゴが分類される箱

これマジでLEGO様に商品化してほしい、「小さいパーツが勝手に分類される箱」です。ダイソー様、期待してます。

その他

昔指導員に『「その他」の項目を作るぐらいなら分類しようとするな』と怒られた記憶を思い出しながら、その他の作ったものです。

13. レシピの「コスパ」をデータから定量化する

ちょうど夏ごろコロッケやポテサラの手間が話題になってましたね。レシピサイトからレシピをクローリングして、料理ごとの「手間」を定量化してみました。

この分析をしてから、僕が豚の生姜焼きを作る回数が少し増えた気がします。 

まとめ

例年通り、色んなアイディアつまみ食いしながら試作ができると満足してリリースまで行ききらない年でした。なんなら去年話題にしてもらったみんなの忘れたニュースBotはサーバーを死なせたまま放置してしまったり。。

普段はここで「来年こそは全部ちゃんとリリースする」とか宣言する場所なんですが、それもちょっと違うような気もしてきました。まとまらないので終わります。